万葉集の世界を堪能【入江泰吉の詩情世界 万葉大和路】

書籍

入江泰吉が撮影した写真と、万葉歌126首を掲載。郷愁誘う美しい奈良の風景とともに、万葉集の世界を堪能できます。文字だけでは読み解きにくい万葉歌ですが、写真と組み合わせることでより身近に感じることができます。それぞれの歌には現代語訳も掲載。英訳もあるので外国人の方にもおすすめです。読み進める順番に決まりはありません。好きな写真、好きな歌、どのページから開いてもかまいません。「万葉集って難しそう」と思っている方にこそ読んでほしい一冊です。

〈入江泰吉の写真は日本人の抱く奈良の印象そのもの〉
1992年に亡くなった後も絶大な人気を誇る入江泰吉。彼の撮影した奈良の風景こそが、多くの日本人が心に抱く奈良の印象そのものといっても過言ではないでしょう。生涯を通じて奈良を撮影し続けた入江泰吉は、晩年、自伝の中で大和路の魅力を次のように語っています。「大和路のどこに、それほどの魅力があるのか、と聞かれれば、それは自然と歴史と、歴史の中に生きた人々のドラマ、と応えるよりほかないであろう」

自然を美しいと感じる心、誰かをいとおしく思う気持ちや大切な人を亡くした悲しみなど、万葉集に詠まれた人々の心のうちは、現代人にも共通する、普遍的な感情です。
古都の情景を思い浮かべながら、現代を生きるわたしたちの心にもフィットするフレーズを探してみませんか。

〈写真家プロフィール〉
入江泰吉(いりえ たいきち)1905(明治38)年、奈良県奈良市に生まれる。長兄より譲り受けたカメラで写真をはじめる。
1931(昭和6)年、大阪に写真店「光藝社」を開く。
1940(昭和15)年、世界移動写真展で「春の文楽」が一等賞を受賞、文楽の写真家として活躍。
1945(昭和20)年3月、大阪大空襲で自宅と店舗を焼失、奈良へ引き揚げる。同年11月17日、疎開先から戻る東大寺法華堂仏像を目撃、アメリカに接収されるとの噂を聞き、写真に記録することを決意。以来、奈良大和路の仏像、風景、伝統行事の撮影に専念。晩年には「万葉の花」を手がけるなど約半世紀にわたって奈良大和路を撮り続けた。『大和路』『古色大和路』『萬葉大和路』『花大和』『佛像大和路』など、大和の美をとらえた写真集は多数にのぼる。
1992(平成4)年1月16日、86歳で逝去。同年4月、入江泰吉の全作品を収蔵した奈良市写真美術館が開館。
第24回菊池寛賞受賞、勲四等瑞宝章受章、第19回仏教伝道文化賞受賞他。

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