【世界遺産・古都奈良の文化財】奈良に息づく歴史や文化がぐるっとまるごと世界遺産(奈良市)

観光

1998年(平成10年)に世界遺産に認定された奈良市の「古都奈良の文化財」は、日本はもとより世界各国から多くの人が訪れるようになりました。

「古都奈良の文化財」は、8つの資産で構成されています。国宝建築物を有する「東大寺」「興福寺」「春日大社」「元興寺」「薬師寺」「唐招提寺」の社寺と、特別史跡である「平城宮跡」、即別天然記念物である「春日山原始林」。これだけの貴重な資産が奈良市に存在しているということには、改めて驚かずにはいられません。

しかし、このことこそが「古都奈良の文化財」の特徴であります。8つの資産、そしてその周辺区域を含めた全体がひとつながりの文化遺産であり、重要性が認められているからです。この「つながり」という要素は、奈良の歴史や文化を深く知るうえで、とても大切だと言えるでしょう。

8世紀の建築が残り、古代日本の仏教文化を伝える寺院が多く残っています。平城宮跡の地下からは当時の宮殿の遺構や生活をいきいきと想起させる木簡などが発掘され、中国や朝鮮など外国との交流から学び取ったことを生かして日本が発展を遂げてきた過程が伺えます。

春日大社で20年ごとに行われる式年造替は、古来の宗教観と社寺建築の技術を受け継ぐための役割を果たし、その神聖な場所を古来より伐採などが禁じられてきた神域・春日山原始林が包み込んできた場所、それが奈良であります。

平城宮跡に都があった時代から1300年が経ちました。大切に伝えられてきた奈良時代の歴史的建造物や豊かな自然。奈良で暮らす人、奈良を訪れる人、一人ひとりが、これらの文化財を大切に思い、先人への感謝をもって、堂々と守り続ける未来が想像されることでしょう。

それぞれの資産をご紹介

東大寺

743年(天平15年)に、聖武天皇が盧遮那仏るしゃなぶつ大仏造立のみことのりを発令、天平勝宝てんぴょうしょうほう3年(751年)に大仏殿が完成、翌年に厳修された「大仏開眼供養会」の盛大さは今に語り継がれています。正式名称は「金光明四天王護国之寺こんこうみょうしてんのうごこくのてら」です。
広大な境内に南大門や転害門てんがいもんといった国宝建築物が点在し、堂々たる鴟尾しびをいただく東大寺大仏殿は、日本最大の国宝です。

東大寺大仏殿 · 〒630-8211 奈良県奈良市雑司町406−1
★★★★★ · 仏教寺院

興福寺

興福寺は平城遷都に伴い、現在の場所に移されました。創建1300年を迎え、2018年に行われた中金堂ちゅうこんどう落慶法要はまさに圧巻の極みでした。天平の風を感じる祈りの空間が300年ぶりに境内に立ち現れました。
その朱色鮮やかな中金堂の東には、国宝である古色蒼然たる東金堂と五重塔。並び立つ対比の妙は新たな奈良の風景です。国宝館に収められた文化財の数々の文化財にも驚嘆せずにはいられないでしょう。

興福寺 · 〒630-8213 奈良県奈良市登大路町48
★★★★☆ · 仏教寺院

春日大社

768年(神護景雲じんごけいうん2年)、平城京の守護と国民の平和を祈願するために創建されました。武甕槌命たけみかづちのみこと経津主命ふつぬしのみこと天児屋根命あめのこやねのみこと比売神ひめがみの四柱の神様を祀っています。武甕槌命が茨城県鹿島から白鹿に乗っておいでになられたとされ、奈良公園の鹿が大切にされている所以は神話の時代に遡ります。
「春日大社若宮おん祭」で奈良の1年は締めくくられます。

春日大社 · 〒630-8212 奈良県奈良市春日野町160
★★★★☆ · 神社

春日山原始林

1100年以上前から、春日山原始林で狩猟とと伐採が禁止されています。国の特別天然記念物に指定された、春日大社の神域であり、伝統的な自然館を伝える場所です。このことから世界遺産では文化遺産の一要素として指定されました。
街中に近い場所で守られ続ける神域な自然。遊歩道が整備されていて、ハイキングやバードウォッチングにもおすすめです。早朝の神々しさは格別です。

春日山原始林 · 〒630-8212 奈良県奈良市春日野町
★★★★★ · 自然保護公園

元興寺

日本最初の本格的伽藍である法興寺ほうこうじ(飛鳥寺)が、平城京遷都に伴い新築移転されました。2018年は、718年(養老2年)に元興寺が平城京に創建されてから、ちょうど1300年でした。
往時の大伽藍は失われましたが、広大な境内跡には町が生まれ、現代では「ならまち」と通称される人気エリアとなっています。多くの人が元興寺へ参拝するとともに、路地歩きを楽しんでいます。

元興寺 · 〒630-8392 奈良県奈良市中院町11番地
★★★★☆ · 仏教寺院

薬師寺

680年(天武天皇てんむてんのう9年)、天武天皇が鸕野讃良皇后うののさららこうごう(後の持統天皇じとうてんのう)の病気平癒を祈願して発願、持統天皇が本尊開眼、そして平城京遷都に伴って現在の西ノ京エリアに移されたお寺です。
見事な堂宇の数々は近年お写経勧進で復興されてきました。その中で創建当時より現存している唯一の建物が東塔です。
2009年から開催修理が開始され、2020年に完了しました。特別開扉はコロナ禍で延期され、3月1日に行われました。

薬師寺 · 〒630-8563 奈良県奈良市西ノ京町457
★★★★☆ · 仏教寺院

唐招提寺

759年(天平宝字3年)、戒律を学ぶための修行道場として創建されました。苦難の末に日本に渡航してきた唐の高僧・鑑真和上がんじんわじょうにより開かれました。
金堂、講堂、宝蔵などの国宝が静かな威厳をもって建つ境内。なかでも鑑真和上の弟子であった如宝の尽力で完成したとされる金堂は唯一現存する奈良時代の金堂建築で、その美しさには言葉を失います。

唐招提寺 · 〒630-8032 奈良県奈良市五条町13−46
★★★★☆ · 仏教寺院

平城宮跡

藤原京から平城京へ、今から約1300年前の710年(和銅3年)に遷都されました。平城宮跡の広大な眺めの地下には、様々な遺物や遺構といった文化財が埋まっています。平城宮跡資料館で木簡にふれたり、遺構展示館で発掘状況を学ぶことができます。
また、復元された大極殿や朱雀門、平城宮いざない館の体感的な展示からは、都の息吹が生き生きと伝わってくるかのように感じられます。

平城宮跡 · 〒630-8012 奈良県奈良市二条大路南3丁目5−番1号
★★★★☆ · 史跡

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